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沈黙

2017年01月04日 14:58

遠藤周作の『沈黙』が、マーチン・スコセッシ監督により映画化されました。

スコセッシは私が一番好きな監督です。

でも、たぶん、遠藤周作の『沈黙』が意図することを汲み取ることはできていないだろうと予想します。

というのはスコセッシのキリスト教理解と遠藤周作キリスト教理解は全く別物だからです。


『沈黙』のテーマはエキュメニカル運動です。個人の信仰の話ではないのです。

一方、スコセッシは個人の孤独と救済をテーマにする傾向があります。

ベクトルが逆方向です。

だから楽しみなのではありますが。


エキュメニカル運動というのはカトリックプロテスタント和解です。

遠藤周作はこの運動に関わっていました。


カトリックではどんなに辛く苦しいときでも信仰を捨てないことによって、人は義とされます。これを『強い信仰』といいます。

プロテスタントでは辛く苦しいときに人が信仰を棄て去ったとしても、神はそれを義とする。
これを『弱者信仰』といいます。


沈黙のクライマックスロドリゴ

強い者より弱い者が苦しまなかったと誰が断言できよう

と語る意味は上記のことを知っていないと理解できません。

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