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書籍:わが社のお茶が1本30万円でも売れる理由 ロイヤルブルーティー 成功の秘密
2015年11月27日 23:53
今回の紹介は、吉本桂子氏の著書です。
わが社のお茶が1本30万円でも売れる理由ロイヤルブルーティー 成功の秘密
吉本桂子(著)
両陛下ご臨席の植樹祭、スーチー女史晩餐会、JALのファーストクラスなどで飲まれている世界が認めた最高級の日本茶を扱っているロイヤルブルーティー社のマーケティング戦略について書かれた本です。
このような実績を聞くと、この会社は老舗ではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は創業10年目の会社です。
一からブランドを立ち上げたのです。
驚愕ですね。
そのブランドを作り上げていった過程、いわゆる商品の製法、製造業者や卸先といったパートナーをどのように開拓していったのか、非常に参考になると思います。
低価格での薄利多売戦略は、よほどの体力がない会社でなければ、続きません。
実践的なマーケティング、ブランド戦略を学べる一冊です。
それでは特に参考になった話を紹介していきます。
●いわゆる「一見さんお断り」のお店や、ドレスコードのあるレストラン、京都のお茶屋さんなどは、世の中には一般の人が近寄りがたい、そもそも入店すらできないお店が存在します。
これらの店に共通しているのは、「顧客を選んでいる」という点です。
誰からも利用してもらいたいと考えるのではなく、店のレベルに合った顧客にだけ利用してもらいたいと考えているのです。
これは、大事なブランド戦略です。
自分の会社や店がどの層をターゲットにするべきか。
これは最初に考えておく必要があります。
幅広い客層に受け入れてもらうことが、大ヒットやブームにつながる。
そう考えてしまうかもしれませんが、これは最も陥りやすい間違いです。
どの層を顧客にするか。
これは、広げるのではなく、絞りこむほうがいいのです。
誰もが買える価格帯の大衆ブランドか、富裕層がメインの顧客となる高級ブランドか。
どちらかに大きく振ったほうがブランドとしてアピールできます。
幅広い層を取り込もうと思って中間を狙うと、個性がはっきりしないのでアピールできません。
ちなみにロイヤルブルーティーは、高級ブランドを目指しています。
高級ブランドは商品のクオリティーを保つだけでなく、商品のイメージを保ち続けることが大切です。
そこで最初の顧客、パートナーに「バカラ」を選んだそうです。
その「バカラ」に飛び込みでアプローチしたのというのもビックリですね。
ゼロからブランドをつくり出そうとしている方には、非常に参考になるのではないかと思います。
●たくさんの人への試飲はムダ。「数」より「質」で勝負
ロイヤルブルーティーは「質」で勝負する商品であって、「数」で勝負する商品ではありません。
ですから、そのよさを本当に知っていただける方にだけ試飲していただきたいのです。
そのための最大のツールが茶宴です。
そういった趣旨を踏まえて、セミナーや講演会でお出しする場合は、たとえ会議室であってもワイングラスで出していたそうです。
また、女性がウキウキするようにということで、セミナー会場をホテルにしたこともあるそうです。
このようなシーンの演出、シチュエーションがなければ試飲はしないそうです。
どこでも簡単に試飲ができるわけではないという条件をつくることで、特別感が高まる効果があるのです。
●生き残るために、あえて「ピラミッドの頂点」を目指した。
著者は、お茶業界のピラミッドは3層に分かれていると考えているそうです。
一番下が、ペットボール向けの茶葉をつくっている大衆茶、真ん中が急須で淹れる茶葉をつくっている中級茶。
頂点が最高級茶です。
今までは大衆茶と中級茶のほぼ2層でした。
そして今、一番下の裾野がどんどん広がっていき、大衆茶だけになろうとしています。
お茶は工業製品となり、茶葉は原材料でしかなくなったといえるでしょう。
そうなると大量生産できるところが勝つという、単純な構造になってしまいます。
ピラミッドの上を目指さないことには、お茶の業界で生き残っていくのは難しいのです。
そのピラミッドの頂点をつくろうとしているのが、ロイヤルブルーティーです。
最高級のリーフを使ってボトリングすることで、大衆茶・中級茶との差別化を明確に図れます。
ビジネスチャンスがあるのは裾野ではなく、頂点です。
頂点の人数は少ないのでライバルもそれほどいませんし、そこのポジションを獲得できれば、安定した利益も得られます。
さらにいうなら、斜陽産業は誰も当店を目指していないので、狙いやすい。
人気のある産業で勝負するほうが、よほど難しいと思います。
●江戸時代から明治時代、天秤棒を担いで日本各地を行商した近江商人は、売り手よし・買い手よし・世間よしという「三方よし」の精神を大切にしていたといいます。
売り手と買い手が満足し、社会貢献ができるものがいいという考え方です。
ロイヤルブルーティーが目指すのも、まさに「三方よし」です。
生産者に正しくお金が行きわたり、私たち製造業者も利益を得られる。
そして、消費者も適正価格で買えて、お茶業界も復活するのです。
ロイヤルブルーティー社で2万円の「MASA」は看板商品であり、飲んだ人すべては「おおっ」と感動するような味に仕上げているそうです。
2万円の価値があるお茶を正しく2万円の市場に届けているだけと思っているそうです。
ビジネスでは当然だと思われるかもしれませんが、現実的にはコーヒー業界のように、「一方よし」にしかなっていない業種が数多くあります。
消費者にとって安いのはいいかもしれませんが、他で泣いている生産者がいるのです。
そういうビジネスの繁栄は、長くは続かないでしょう。
一時的には儲かっても、必ず先細りします。
お茶業界でいうなら、お茶の農家さんが生産できなくなって廃業したら、つくり手がいなくなり、お茶を商品にして売ることができなくなります。
海外の農家に安くつくらせればいいと思うかもしれませんが、コーヒーの農家と同様に生活ができないと廃業に追い込まれます。
そして、品質が悪いと消費者も飲まなくなります。
結局、一方よしのビジネスは、いずれ破綻してしまいます。
自分のいる業界の未来を考えるなら、三方よしで適正な価格で売るしかないのです。
このウラログへのコメント
三方よし
はなかなか難しいんでしょうね
( ̄▽ ̄;)
ほとんどが
どこかで誰かが
我慢してますもんね
( ̄▽ ̄;)
SYUZO-さん:確かに。誰も我慢することなく自然に…とかが理想だけどなかなか
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