成程話:たった一人の自分を楽しみたい

自分に自信がない人へ、88歳の現役モデル“ダフネ・セルフ”さん話。


私はモデルとして自分の写真が公開となるとき、「フォトショップで加工はしないでね」とお願いしています。
だから、私の写真は当然完璧ではありません。
それでもそうしているのは、若いと思われたり、きれいに見られたりするより、私が自分自身であることを大切にしているからです。
私は、シワもシミも老いもすべてひっくるめて、ダフネ・セルフというこの世にたった一人の自分を楽しみたいと思っています。
誰にでも、自分の好きになれないところはあります。
見た目で言えば、私なら肩幅が広いのがそうですし、性格だって完璧とは言えません。
ただ、それに振り回されすぎるのはよくないと思っています。
（中略）
私が一番きれいだと思うのは、表情のいい人です。
いつも楽しそうにしている人は魅力的ですし、誰でもにっこりほほ笑めば、たちまち輝いて見えます。
誰にでも、自分だけの美しさがあるのです。
そして、それは人とおなじように振る舞ったり、見せたりすることではありません。
そもそも、美しさに基準はありません。
見る人によって、受け取り方はさまざまです。
たとえば、私がきれいだと思う人が、あなたにはそう思えないかもしれないし、もちろん逆もまた然りです。
だから、だれかの目を気にする必要なんて、そもそもまったくないはずです。

人はいくつのなっても、美しい
ダフネ・セルフ 著
幻冬舎より


老いも欠点も世間でいうマイナスだと思われることも受け入れていく。
すると、自然体になり、良い表情になっていきます。
ありのままの自分でいること。
もちろん、努力して克服していこうと思ったのなら、そう思う自分も努力したくなる自分もありのままです。
努力と言うよりは「楽しんで挑戦する」という感覚の方が近いかもしれませんね♪
芸人さんも、欠点を大いにさらけ出すことによって、受け入れられます。
たとえばちょっと太っている芸人さんや、ちょっと薄毛の芸人さんも、それをネタにすることによって「魅力」が増しているように思います。
他人は、自分が気にしているほど自分のことを見ていません。
そして、老いも欠点も世間でいうマイナスだと思われることも、否定しようとするほど逆に周りが気を遣います。
自分が自分を受け入れるから、他者からも受け入れられます。
人間として生まれた以上、老いない人はいません。
だとしたら、楽しんで老いていく。ワクワクしながら老いていく。そのためにも、知ろうとすることや挑戦するということが重要になってきます。
世界中の絶景や、まだ出会ったことのない言葉や詩、文学や絵画、音楽、芸術、そういったものを知ろうとしている人は、老いても素敵ですね♪
また、このダフネ・セルフさんも、もともと20歳からモデルをしていたのですが、結婚を機にモデルを辞めます。ですが、夫との死別で60歳から再起するのです。
しかし、仕事が思うように入りません。
そこでダフネさん、老いを受け止め隠すことを辞めたら、70歳の時に人気ファッション雑誌「Vouge（ヴォーグ）」で特集され一躍有名になっていったのです。
いくつになっても好奇心、ワクワクする心を持ち続けていきたいですね(^^♪